皆さんこんにちは('ω')
クマ男です🐻
今回話すテーマは⇩
日本は農業後進国…?生産性が極めて低い日本の農業問題
というテーマで話をしていきたいと思います。
日本の農業はけっこう真剣に考えなくちゃいけないカテゴリーなので、是非皆さんもこの記事を読んで頂き、日本の農業の問題について理解を深めて頂けたら幸いです(^^♪
世界の食糧危機がこれから起きるかも?
さて、今回から日本の農業問題シリーズということで触れていきたいと思うわけですが・・・
なぜ私が日本の農業に注目しているのかというと、これも前回の投稿と関係があって、ロシアのウクライナ侵攻が関係していたりします。
この記事でも書きましたが、この戦争によって小麦の供給不足が深刻化する恐れがあり、ロシア、ウクライナは小麦の世界輸出の約30%を占めている状況。
しかも小麦だけでなく、ウクライナはトウモロコシの生産量では世界第5位。
輸出量に関しては世界第4位、世界輸出シェアは14.5%・・・
つまり、つまりですよ!
世界三大穀物である、小麦、トウモロコシの2つをおさえている国々であるということをマジで危機感をもって理解した方がいいわけです。
なので、この戦争が長引けば長引くほど世界中で小麦不足が深刻化し、下手をしたら食糧危機に発展する可能性だってあるわけです。
しかもそれだけではありません。
⇩のグラフをご覧ください。
これは、世界人口と、主要穀物の供給量の推移をあらわしたグラフになるわけなんですが・・・
ご覧のとおり人口の推移と穀物の供給量は相関があり、今後も世界人口は増え続け、2050年には100万人に到達する可能性もあると示唆されてます。
こんな状況なのに、世界へ穀物をバンバン売りまくっている両国が輸出をストップしたら、これはけっこうヤバイぞという話しになるわけです。
しかも、地球温暖化の影響もあり、穀物を生産できる国も限定的になると言われているので、この食糧問題は本当に甘くみてはいけないと思います。
だからこそ、日本も食糧自給率を上げるためにも農業について真剣に向き合う必要があるのですが・・・
如何せん、生産性が悪い・・・
世界と比較して日本の農業の生産性はマジで低い
さて、ようやく本題にはいっていきたいと思います。
日本の農業の生産性についてです。
なんとなくだけど、この記事を読まれている皆さんも・・・
「う~ん、どうせ日本のことだから農業も他の先進国と比べて終わってんだろうな」
「おじいちゃん、おばあちゃんばかりだから、どう考えても生産性悪そう・・・」
なんて想像するかと思います。
実は、その通りであって、日本の農業の生産性は顕著に悪く、先進国と比べてかなり遅れています。
生産性が低い決定的な証拠
これは、ILO、FAOのデータをもとに作ったもので、このデータをもとに日本の生産性の指標となる「農業従事者、1人当たり面積」を算出してみました。
つまり、農業従事者1人でどれだけの農地を管理しているのかになるのですが・・・
なかなか悲惨な現状を目の当たりにしているような気分になりますよね(;'∀')
なんと、アメリカ、ヨーロッパの先進国と比べ、日本は10倍以上も生産性に差があることになります。
もちろん、上の表は林業、漁業などを含めて農業と表現しているので、完璧なデータとは言い難いですが、少なくとも全体像として・・・
日本はヤバイ!
と改めて感じさせる状況です(;'∀')
農業で働く人が少ないから生産性が低いはウソ?
さてさて、日本の生産性が低いと指摘するとこんな反論をされる方もいらっしゃいます。
「いやいや、日本の農業の生産性が低いのは、そもそも農家さんが減っているし、高齢化が進んでいるからでしょ?」
そうおっしゃる方もいらっしゃいますが、「果たして本当にそうなのか?」
数字をみて判断してみたいと思います(^^♪
ということで、農業従事者の推移を他国と比較してみましょう!
これは国際労働機関のデータをもとに作った表で、50年年間の農業従事者の変化をあらわしたものになります。
ご覧の通り「え?農家さんが減ってるのって日本だけじゃないんだね・・・」ってのが分かるかと思います。
それと、農業の高齢化に関しても、日本だけでなくアメリカもヨーロッパの国々も平均年齢は上昇傾向にあったりします。
上の表はかなり古いデータで申し訳ないですが、少なからず先進各国ともに高齢化が進んでいて、恐らくその傾向は今も続いていると思われます。
残念ながら、「農家の数が減っているから生産性が低い」「高齢化が進んでいるから」という論理は「おバカ認定をくらってしまうので気をつけましょう!」という結論です(笑)
日本の農業の生産性が低いのは土地面積が少ないから?
さて、次に日本の生産性が低い理由についてこんなことをおっしゃる方がいます。
「生産性が低いのはアメリカみたいに広大な土地がないからだ!」とおっしゃる方もいますが、確かにそれは理由として正論だと思います。
なんだけど・・・
なんだけど、それは日本の農業が「過去と比べて生産性が上がらない」という理由にはまったくもって直結しません。
どういうことかというと、日本以外の国は限られた土地のなかで生産性を確実に上げてきているからです。
まず最初に日本の現状をみていきましょう⇩
これは日本の耕作地の面積と、主要穀物である「トウモロコシ、小麦、米、大豆」の生産量の推移をあらわしたものになります。
ご覧の通り、約60年の歴史のなかで、日本の農業は耕作地、穀物の生産量ともに減少傾向にあるのが分かるかと思います。
特に日本で一番食べられているお米は、この60年ほどで40%近くも落としてきています。
さらに耕作地も減少していることから、そもそも農業を成長させる意欲があまり感じられませんよね?
では、他国どうなのか?
アメリカを見てみましょう!
え?って感じですね。
なんと耕作地が減っているにも関わらず、全ての穀物の生産量がアゲアゲ状態です(^^♪
せっかくなので、フランスの状況もみてみましょう!
フランスもまた面白い動きをしておりますね。
アメリカ同様、とりわけ耕作地が増えたわけでもないのに、穀物の生産量をガンガン上げてきているのが分かるかと思います。
つまり、アメリカもフランスも耕作地は減少または横這い状態にも関わらず、約60年近くで穀物の生産量を倍以上も増やしているのです。
もう一度グラフをお見せしますが、日本はどうですか?
耕作地が理由だったら、耕作地を増やしているわけでないアメリカやフランスの状況をいったいどう説明するのでしょうか?
なので、「日本の農業の生産性が悪いのは土地面積が少ないからだ!」というのは、単なる負け惜しみの言い訳に過ぎないと私は思います。
生産性が低い日本と生産性の高い国との差はなにか?
さて、今まで日本と他国の生産性の現状についてみてきましたが、日本の農業はとても残念な状況です・・・
では、一体なぜ日本の生産性は低く、アメリカやフランスの生産性は高いのでしょうか?
耕作地が減っている状況であっても、アメリカ、フランスの生産量は年々上げてきていたと思いますが、これはなぜなのでしょうか?
あくまでもこれは私個人の見解ですが、恐らく日本の農家がビジネスとして儲かるという考えがなかったからなのではないかと思います。
もう一度下のグラフをご覧ください⇩
冒頭でも紹介した世界人口の推移と、主要穀物供給量の推移をあらわしたグラフです。
世界の人口は常に増え続けていて、1970年の約36億人からたったの50年で世界人口は倍の70億人を超えてしまいました。
もしですよ!もし皆さんが自分の栽培した農産物が日本だけでなく、海外にバンバン売れるようだったらどうですか?
こんなに美味しい市場はないと思いませんか?
なぜなら、人は毎日食べ物を食べるからです。
しかも人口増加で、需要は常に増え続けるわけです。
だから、アメリカもフランスも自国で食べる以上の農産物を作りまくって、海外に売り出しているわけなんです。
でも、日本はどうでしょう?
かつて食糧自給率70%を超えていた日本は、農産物を輸出するどころか、食糧自給率40%以下の食糧輸入大国になりさがってしまっているのです。
確かに、かつての日本の農産物はむちゃくちゃ高かったし、大量生産かつ激安で売りまくっているアメリカには到底かなうわけがないので仕方なかったとは思います。
kしかも海外から安い食糧が入ってくるから、供給過剰で農業は衰退するし、日本人も米などの国産品を食べなくなり、わざわざ生産性を上げる理由もなかったのではないかと思います。
これが私なりの理由です。
しかしながら、ついに日本も自国の自給率を上げなくてはならない状況になってきており、直近のロシアのウクライナ侵攻で早急に対応が必要になってきていると感じます。
また、これはむしろ日本の農業を変えるチャンスなのではないかと私個人は思っています。
ということで、次回はなぜ日本が農業に力を入れなくてはいけないのか?
なぜ日本の農業がチャンスなのか?
それをお伝えしていきたいと思います(^^♪
備考:アメリカはトウモロコシの生産量、輸出量(世界シェア約13%)ともに世界一。
アメリカは小麦、米、大豆ともに輸出量では世界シェア1~2位。
フランスは、小麦においては世界輸出量では第4位(約10%)。